バレンタイン・インで募集している1泊2日のワディ・ラムツアー(35JD)に参加したいと思いました。ワディ・ラムはこういうツアーで行った方が安上がりだからです。宿のマネジャーに尋ねたところ、このツアーは最低2人からと言われました。1人で行くなら70JD払わないといけないとのことでしたが、そこまで払うつもりはありません。
そういうわけでいっしょに行ってくれる人を探しました。バレンタイン・インの送迎車とペトラ遺跡でいっしょだった韓国人はすでにワディ・ラムへ行っていてだめ、ペトラ遺跡でいっしょだった日本人は後の日程が詰まっているから行く気なし、同じくペトラ遺跡で一部いっしょだった中国人2人はペトラで疲れたからしばらくバレンタイン・インで休むとのことでした。
この日はバレンタイン・インに泊まっている人が少なく、あとはフランス人の旅行者だけでした。いっしょに行きましょうと声をかけたのですが、考え中とのことでなかなか返事はもらえませんでした。もうあきらめようかなと思っていた夜遅くになって行くと言ってくれてありがたかったです。
翌朝早く宿に迎えのマイクロバスが来ました。すでに他の宿で何人かをピックアップしているようで、たくさんの人が乗っていました。運賃は1人7JDでしたが、おそらくこのうちの少なくとも2JDは外国人価格の上乗せだろうと思います。
このマイクロバスは、途中休憩のため10分ほど雑貨屋(下の写真)に立ち寄って、2時間くらいでワディ・ラムの入口に着きました。ワディ・ラムは5JDの入場料が必要なのですが、ツアーに参加すると言ったらここでは徴収されませんでした。ワディラムの入口付近には「7つの知恵の柱」という見所があるらしいのですが、それがあることにも気づきませんでした。
この後すぐにワディ・ラムの集落内にあるベドウィン・メディテーション・キャンプのベースに着きました。ここでなぜか30分くらい放置されました。
その後、このキャンプのオーナーらしき人が出てきて、アラビア語が話せるフランス人となにやら打ち合わせをしていました。その後言われたことは今から砂漠へ出かけるなら、本来行かないところにも行くので1人10JDの追加が必要ということでした。心の中ではふざけるなと思ったのですが、同行していたフランス人がすでに了承してしまったようです。
この人のおかげでツアーに参加できたという負い目もあって文句も言えなかったので、やむなく10JDを払うことにしました。20JD札を出すとお釣りは5JDでした。ワディ・ラムの入場料5JDがかかるからとのことです。確かにワディ・ラムの入口では払っていませんが、なんだかものすごい勢いでぼったくられているような気がしました。本来含まれていない昼食もつけるからということで丸め込まれてしまいました。
バレンタイン・インからワディ・ラムツアーに参加する人はこのようになってしまうことに注意して下さい。「ひびたび*ブログ」さんのところにも重要な情報があるので読んでおいた方がいいです。ぼったくり国家ヨルダンは常に油断がなりません。
さて、お金を払ったので早速4WD車で出発です。最初に行ったのは砂漠の中にあるベドウィン・メディテーション・キャンプです。そこで前夜から泊まっていたというドイツ人の若者2人をピックアップしました。車の中はとても狭くなってしまいました。ドライバーがドイツ人の2人にペットボトルの水を渡していました。
私にはないのかときいたら、お前は持っているだろうと言われました。確かに持っているのですが、これはツアー前に自分で買ったものです。なぜもらえないのだろうかと思いました。ドライバーが言うにはツアー料金には水は含まれていないらしいのですが、その後もフランス人、ドイツ人にはいつも親切にしてあげて、彼らには水もどんどんあげてるんですよね。私は完全に激おこでした。
この後、私とドライバーの仲はお互いに顔も見ないほど険悪になりましたが、私はこのような状況を心から喜んでいました。なぜならチップを払わなくてよくなるからです。チップは1円たりとも払わないから覚えていろよと心の中で思っていました。向こうも私からチップをもらえることはもはや期待していなかったでしょう。
さて、このツアーで巡ったところは、何がおもしろいのかよくわかりませんでした。初めて砂漠に来た人ならおもしろいのでしょうが、私には砂漠など特に珍しい景色ではなかったです。そして、夏のワディ・ラムはとにかく暑くて喉が渇いてつらかったです。このドライバーは一応ガイドらしいのですが、ガイドらしいことはほとんどせずにただ車の運転をして、その後は出発までいつも一人でくつろいでいました。
最初に訪れたのは砂漠の入口的なところです。ただの砂漠ですが、これが何か?と思ってしまいました。
次はワディ・ラムでいちばんの見所であるウンム・フルース石橋です。この橋には上ることができるのですが、今年6月にバンコクでねんざした足が完全ではないので上りませんでした。
遠くに小さく見える橋がジャバル・ブルダァ石橋というところのようです。ここは車を止めて見るだけでした。
次は峡谷です。車を降りてこの峡谷を歩いて渡るようにと言われました。ドライバーは反対側で待っているとのことです。特におもしろいものは何もなく、ただ疲れただけでした。
ロレンスの家です。
ロレンスの家のそばにあるアンフォーシの壁画です。
その後ようやく昼食になりました。左はワディ・ムーサからいっしょだったアラビア語が堪能なフランス人、右がドライバーです。お湯をわかしてお茶を作っています。このお茶はとても美味しかったのですが、バトル中だった私には最初はくれませんでした。後で一杯だけもらえました。
これが追加の10JDに含まれていた昼食です。
シーチキンの缶詰が入っていました。
お皿の上に並べてみましたが、美味しくない食べ物の詰め合わせです。
昼食後は大砂丘へ行きました。ここではドイツ人の若者二人がスノーボードのようなもので滑って遊んでいました。あまりに暑かったので、私とフランス人とドライバーは岩陰で休んでいました。
ロレンスの泉です。源泉は岩山の中腹にあるそうです。そこから水を引いてラクダの水飲み場が作られています。この水に手を入れたら水が沸騰しそうなほど熱くて驚きました。
ハザリ峡谷です。ここには壁画や文字が残っています。
最後に訪れたのがまたしても水の源泉で、緑の木が生えているあたりから出ているとのことです。
このツアーからベドウィン・メディテーション・キャンプに戻ってきて、フランス人、ドイツ人とどうでもいい話をしながら、食事ができるのを待っていたのですが、お茶は出てきたものの食事はなかなか始まりませんでした。
このキャンプでは太陽光発電が行われており、電気は使えるし冷蔵庫までありました。冷蔵庫の横には水のペットボトルが置かれていて、これは1本1JDらしいのですが、みんなでこっそり持ち出して飲んでいました。あれだけぼったくられたのだから、このくらいどうってことはないと思います。
この車はキャンプに水を運んできているトラックです。このキャンプのトイレは水洗だし、暖かいシャワーも使えるしで、設備的にはかなり充実していたと思います。
ツアー中もそうでしたが、このキャンプでも携帯電話の電波は入りませんでした。ところが、キャンプのオーナーらしき人が持っているガラケー(スマホではない旧型の携帯電話)だとつながるのです。そのため、そのオーナーはスマホとガラケーの2台持ちなのだとか。ガラケー恐るべしです。
日没の時間になったので外に出て砂漠に沈む夕日を見ていました。とてもきれいでした。
結局食事が出てきたのは夜9時半くらいでした。質素な食事でしたが、お腹がへっていたので、とても美味しかったです。食事を作ってくれた人はドライバーとは別の人で、いつの間にかドライバーは帰っていました。私たちのうち誰も彼にはチップをあげていないと思います。
食事の後はまた外に出て夜空を眺めていました。肉眼でも何千何万という数の星が見えていました。時々流れ星も見えていました。流れ星かなと思ったら飛行機だったこともありました。
私とフランス人はテントで寝たのですが、標高も高いし砂漠なので夜は寒いかもと思っていたのに、寝られないほど暑かったです。キャンプのオーナーらしき人も、こんなに暑い夏は初めてだと言っていました。結局暑さのせいで、この夜はあまり寝ることができませんでした。
夜が明けて朝食を食べてから、料理を作ってくれた人が運転する車の荷台に乗って、ワディ・ラムの集落にあるキャンプのベースに戻りました。そこにはすでにワディ・ムーサからマイクロバスが到着していました。このバスに折り返し乗ってワディ・ムーサに戻りました。ワディ・ムーサのバスターミナルに着くと、バレンタイン・インの送迎車が止まっていたので、それに乗ってバレンタイン・インに戻りました。その日は何もせずに宿でだらだらと過ごし、恒例の夕食バイキングを楽しみました。
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