イスラエルとヨルダンの間にある死海へアンマンから日帰り旅行に出かけました。死海は水面の海抜がマイナス430mで、ヨルダン川から流れ込んだ水の出口がなく、強い日差しによって水が蒸発するので、海水よりもはるかに高い塩分濃度となっています。このあたりの気温はアンマンなどに比べてかなり高く、周辺ではバナナも栽培されています。
死海は近年ヨルダン川から流れ込む水量の減少により海面がいちだんと下がっているそうで、地中に残された塩を地下の淡水が溶かすことで、周辺では地面の陥没が多発しているとのことです。このあたりを不用意に歩き回らない方がよさそうですね。
さて、死海方面に行く路線バスはムジャンマ・ムハジェリーンというところから出ているのですが、ホテルからは若干遠いので、そこまでは路線バスで行くことにしました。ムジャンマ・ムハジェリーン方向に走っているバスに乗り込んで、運転手さんに「ムジャンマ・ムハジェリーン?」と言ったらうなずいてくれたので、何の苦労もなくバス乗り場まで行くことができました。
ムジャンマ・ムハジェリーンのムジャンマはターミナルという意味なのですが、ここは駐車場があるだけのところで、そこから死海方面へ行くマイクロバスが出ていました。ただ、死海まで行くわけではなく、途中のラーマという街までしか行きません。ラーマまでの運賃は0.85JDでした。
ラーマは周囲にほとんど何もない三叉路で、タクシーの運転手が死海まで声をかけてきました。運賃は4JDで「地球の歩き方」の情報と同じだったので、このタクシーに乗っていきました。
死海へ行く途中に検問がありましたが、ドライバーと一言、二言交わしただけで通過できました。ここでパスポートの提示が必要との情報もあるので、パスポートは持っていた方がいいと思います。ここ以外でも不意に警察官に車を止められて、パスポートを提示させられたことがあり、ヨルダンではパスポートを所持していた方がいいように思います。
死海には無料ビーチもあるようですが、公共施設であるアンマン・ビーチを利用した方がいいです。アンマン・ビーチにはトイレ・シャワーのみの「シャーティー・アンマン」と、プールやレストランのある「ムンタジャ・アンマン」がありますが、入場料が高い後者の方がいいでしょう。なぜなら、死海は塩分濃度が高いので長時間泳ぐことができず、15分程度でやることもなくなってしまうからです。死海周辺は気温がとても高く、暑くてめまいがしそうなところなので、プールに飛び込めるのはとても気持ちがいいです。
「ムンタジャ・アンマン」のとても高い入場料20JDをクレジットカードで払おうとしたら、受付では払えず、端末のある中のお土産物屋に連れて行かれました。
ここにはロッカールームもあるのですが、見るからにおんぼろで信用できなかったので、貴重品は持ち歩くことにしました。ここにはお金持ちと外国人しかいないので、油断は禁物ですが、平和そうな雰囲気なので安心でした。
死海で浮かぶのはとても楽しい体験でした。ふつうは頭を水にどっぷりつけないと浮かぶことはできませんが、ここでは立ったままでも軽々と浮かびます。一度足が水面まで浮かんでしまうと、浮力が強いので海底に足を着けて立つことも困難です。この死海の対岸はイスラエルになります。
死海の塩分濃度は30%もあるので、ネットに書かれているように、水に浸かっているとおしりの穴が痛くなってきます。この塩水には15分くらい入っているのが限界でした。死海の泥を体に塗ることにも興味はなかったので、私はさっさとプールに戻って、そこで数時間を過ごしました。
行きに乗ったタクシーに15:30に迎えに来てもらう約束をしていたのですが、たぶん来ないだろうなと最初からあきらめていました。このタクシーが来なかったらヒッチハイクでラーマまで戻るしかありません。15:40くらいまで待って来なかったので、やっぱりねとあきらめて歩き出したちょうどそのとき行きに乗ったタクシーが来てくれました。帰りは運賃に関して何も交渉しませんでしたが、行きと同じ4JDでした。
ラーマの雑貨屋の前でバスを待っていると20分くらいで来たので、それに乗ってアンマンへ戻りました。運賃は行きと同じ0.85JDでした。帰りのバスはムジャンマ・ムハジェリーンではなく、ヨルダン博物館前が終点になっていました。ここの方がホテルに近いのでありがたかったです。そこからホテルまでは歩いて戻りました。
7月に個人旅行を計画してます77歳の夫婦です。大変参考になりました。
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