ホテル・アレムは無料WiFiもあっていいところでしたが、ここ数年泊まったことのないレベルの安宿でした。ここでしばらく休んだ後、Yさんと観光に出かけることにしました。
まずはサンフランシスコ寺院横の立体マーケットで昼食を食べました。まずくはなかったですが、あまりおいしいとは言えませんでした。口直しに別のお店でボリビア風フルーツパフェを食べました。これは悪くはなかったです。
郊外にある月の谷という観光地に行こうとしたのですが、立体マーケットの外に出ると雨がかなり降っていました。傘を宿においてきてしまったことに気づき取りに戻ることも考えたのですが、サガルナガ通りの急坂を上ることを考えると、どうしても取りに戻る気が起こりませんでした。
ところどころで雨宿りをしながら、月の谷行きのミニバス(231番)が出ている学生広場まで歩きました。学生広場のロータリーにメヒコ通りが流れ込むところでミニバスに乗って月の谷へ向かいました。運賃は2.8ボリビアーノでしたが、3ボリビアーノ払ってお釣りは出ませんでした。運転手さんは申し訳なさそうにしていたので、本当にお釣りの小銭がなかったようです。
月の谷に着くと雨はほとんど止んでいました。入口で入場券を買おうとしたら今日は雨なので足場が悪く危険だと言われました。入場禁止と追い返されそうな勢いでしたが、ここまで来て中に入れないのは残念過ぎるので、ちょっと見るだけだからなどと言って入場券を売ってもらいました。
しかし、月の谷の中に入るといくつかのグループがトレイルを歩いており、あの追い返されそうな勢いはなんだったのだろうかと思いました。ただ単に足場が悪いと注意を喚起しただけだったのかもしれません。とはいえ、トレイルを歩きながら何度も滑りそうになったのは事実で、雨の日は危険であることは間違いないようです。
月の谷の景観はとてもおもしろいのですが、これのいったどこが月なのかなと思いました。カッパドキアのミニチュアのようなところと言えばいいでしょうか?ネットには「がっかり」という日本人の評価が多いようですが、規模は小さいものの要素的には十分すごいと思いました。太鼓橋があったり野良犬がいたりして予想以上に楽しめました。
月の谷から帰るために231番のミニバスを待っていたのですが、なかなか来ませんでした。同じようにラパスに戻る日本人カップルが43番のバスで来たと教えてくれたので、そのバスに乗って帰りました。43番のバスはサンフランシスコ寺院の前まで行くのでとても便利でした。最初からこれに乗ればよかったのですが、「地球の歩き方」には載っていませんでした。運賃は2.5ボリビアーノでした。
いったんホテルに戻って少し休んだ後、ラパスに新しくできたロープウェイに乗りに行くことにしました。このロープウェイはできたばかりで「地球の歩き方」にもまだ載っていないのですが、ミ・テレフェリコという名前で、赤線・緑線・黄線の3線がすでに開業しています。
ラパスからエル・アルト(空港のある標高4,000mを超える町)を結んでいる赤線は、世界一の高所にかかるロープウェイです。ミ・テレフェリコがすごいのは標高だけでなく、ロープウェイが通常観光・登山・スキーなどの施設で使われるのに対して、ラパスの公共交通として整備されていることです。交通渋滞の解消策としてロープウェイを導入したなんておもしろすぎますね。
ミ・テレフェリコの赤線でとても美しい旧鉄道駅裏の乗り場から途中駅を経由してエル・アルトまで所要時間は約10分、運賃は3ボリビアーノでした。すり鉢状のラパスの街を一望できて、この値段とはうれしい限りです。雨も止んで景色もよくて夕暮れのラパスの街を眺望できました。これまでラパスの街を眺めるためにライカコタの丘やミラドール・キリキリに行く必要がありましたが、もうそんなことをする必要もなさそうです。
エル・アルト側の駅舎の2階にはちょっとしたフードコートと展望台がありました。1階のトイレは有料ですが、2階は無料というのも知っているといいかもしれないです。ただ、2階へ上がる階段は標高4,000mを超えるこの地ではかなりきついです。
ここで夜景を見ようと時間をつぶしていたのですが、急に雲が出てきて下界が見えなくなってしまいました。もはやこれまでとあきらめて下ったのですが、ゴンドラが雲を抜けると急に視界がよくなりちょっと早い街の灯りが見えました。これならもっと上で待っていればよかったです。
ロープウェイで下界に降りてから立体マーケットへ夕食に行ったのですが、なぜかハンバーガー屋しか開いておらず、そこを出てふつうの食堂に行きました。味は決して悪くはないのですが、ちょっと微妙といういつものパターンでした。
その後、リャマのミイラが売られているリナレス通りを通ってホテルに戻りました。
ホテルで夜11時の時間指定でタクシーを呼んでもらい、Yさんに見送られて空港へ行きました。このタクシードライバーは途中で給油するし、空港までの高速道路代がなくタクシー代を今払えと言うし、60ボリビアーノという話だったのに70ボリビアーノを要求するしであまりいい人ではなかったです。それでも、こんな夜中に空港まで無事に送り届けてくれたことに感謝して70ボリビアーノを払っておきました。
これでボリビアの旅は終わりです。最終日もし1人だったらホテルでごろごろしていただけかもなと、そしてもし1人だったら強盗に襲われたりしていたかもなとYさんに感謝しています。(続く)
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