2014年11月28日金曜日

全力疾走が奇跡をよんだ

成田空港のゲートで17:10発のANA2177便の搭乗を待っていたところ、飛行機が乱気流に巻き込まれた機材を点検中、出発時刻は未定というアナウンスがありました。その後、この点検には時間を要することがわかって、ANAプレミアムメンバーの皆様はラウンジでお待ち下さいというアナウンスがありました。

セキュリティーチェックを抜けてラウンジまで戻るのは面倒なので搭乗口で待っていようと思っていたのですが、グラウンドスタッフに話しかけられて搭乗券を見せました。そしたら、一般のお客様にはお知らせしていないのですが、ANAプレミアムメンバーにはラウンジで17:55発のANA2179便に振り替えを行っていますと耳打ちされました。

これはたいへんと走ってラウンジまで戻ったところ、お隣のANAのカウンターで振り替え手続きをしていますとまた言われて走りました。そこで無事に振り替え手続きをして再びセキュリティーチェックを通ってゲートに戻りました。

ところが、ANA2179便の搭乗もなかなか始まりませんでした。実はこの便は本来は定刻出発ができたのに、ANAプレミアムメンバーの人たちの振り替えを行って、その荷物の積み替えをする必要が生じたので定刻より40分以上遅れで出発したのでした。結局18:40頃出発しました。

成田空港の中小型機用の滑走路は遠いので滑走路に着くまでとても長く感じられました。しかし、これでなんとか間に合うという希望を持っていました。ところが、滑走路に着いたときにこの飛行機の離陸は7番目なので離陸まで10分ほどお待ち下さい、伊丹空港到着は20:10の予定ですというアナウンスがありました。

実は伊丹空港を20:10に出る新大阪行きのバスに乗らなければ、最終の新幹線と特急「やくも」に乗ることはできません。阪神往復割引切符の有効期限はこの日までだったので、JRの切符も買い直さなければならなくなります。ここで考えた選択肢は二つありました。

1. もし空席があれば夜行バスに乗って松江に戻り、列車で車を置いている安来駅へ行く。
2. 新幹線で岡山(切符は岡山までは有効)まで行って、そこで駅前のホテルにでも泊まり、翌日特急「やくも」の切符を買い直して車を置いている安来駅まで行く。

どちらも余分な時間もお金もかかるし、たいへん面倒なのですが、これ以外の選択肢がなく、どちらにしたものかと考えていました。

飛行機が伊丹空港が近づいてくると、21:05に到着というアナウンスがありました。新大阪行きの空港バスは21:10発なので走れば間に合うかもしれません。この飛行機の機長さんはかなり急いでくれたのではないかと思っています。伊丹空港に着陸するときも、ものすごい勢いで滑走路に滑り込み、駐機スポットまでがんがん走っていました。

伊丹空港の駐機スポットに着いたのは21:06でした。幸い前方席の5Aだったので、21:07に飛行機のドアを出てのんびり歩いている人たちを押しのけて全力で走りました。この年になって全力疾走するのは本当にたいへんです。大きな荷物を成田空港から送っていて本当によかったです。

全力疾走により新大阪駅行きのバス乗り場に着いたのは21:09:30で、バスは出発のためトランクルームを閉めようとしていたところでした。急いでバスに乗り込んでSMART ICOCAで運賃500円を払い着席したらすぐにバスは出発しました。その後しばらくは心臓がばくばくして呼吸困難な状態でした。

バスの運転手さんのアナウンスによると途中渋滞はないので新大阪駅には定刻に到着予定とのことでした。新大阪駅に着いたのは21:36でした。このバスの到着予定は21:40なので、少し早く着いたことになります。21:45の新幹線に乗り込めばいいので、もはや楽勝とも言える時間でした。

こうして無事に新幹線に乗り、岡山で特急「やくも」に乗り換えて、安来駅から自家用車で帰宅しました。この飛行機の到着がもしあと1分遅れていたら、JRの往復切符は無駄になり松江までつらい帰路になるところでした。1分という時間がこれほどまでに貴重に感じられたことはありません。

運が良かったということもありますが、最後まで絶対にあきらめないという強い気持ちが奇跡をよんだのだろうと思っています。(終わり)



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